平成最後の夏、20代最後の夏

平成最後の夏に平成最大の浪費をした。

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平成、には死ぬまで思い入れがある。と思う。なにせ私は平成元年生まれなのだ。

そんな平成はちょっと特殊な終わり方を迎えることとなった。暑くなり始めるとどこからか「平成最後の夏」というワードが目につくようになってきた。「平成最後の春」は見かけなかったのに。春生まれなのでちょっと怒っている。

暑いのが苦手で、しかも今年は尋常じゃない暑さだったので、どんなに煽られようとこの夏は暑さによる死への恐怖と戦うことでいっぱいいっぱいだった。出勤以外の外出もままならないのに特別な思い出を作る気はさらさらなかった。

とはいえ記念に何か残したいという思いはぼんやりとあった。奇しくも平成元年に生まれた私たちは平成最後の夏であると同時に20代最後の夏なのだ。

 

20代を振り返ると、よく頑張ったなと思う。

大学で1、2を争うブラック研究室に所属しながら就職先を決め、その後クリスマスイブも明け方まで論文を書いたりしていた。側から見れば全て順調にこなしているように見えたかもしれないが、最後の最後にしわよせが来て体調(というか半分メンタル)を崩したりもした。そこから無駄に心身の健康にうるさくなった。

大学で懲りて就職先は極めてホワイトな会社に決めたが、1年目の秋にやっぱり体調が不安定になった。ここで自分は環境の変化に極めて弱いことを知った。小さなことの積み重ねで治るようにはなったが、やっぱりたまに極度に引きこもらないと心身のバランスを崩す。同時に一度だめになったときに外に出る機会がなくなるとどんどんだめになっていくので、調子の悪い時ほど外出するきっかけも意識して作らないといけない。このように自分の弱さと対策にやたら詳しくなっていった。

仕事は多分だけどずっと順調だった。日々小さな浮き沈みはあれどやりたいことを通せているし、収支のサイクルも見えてきた。生活は十分回せている。

数年パートナーがいないのが最近の悩みだが、ポジティブに捉えるとそれ以外には満足しているわけだし今だけを見ると私の人生は十分楽しい(でもまだ妥協はしないからな!)

そんな自分の20代を振り返ると、最初によく頑張りました、という一言が出てくる。冒頭に戻るが、記念とご褒美に何か残そうと思った。自分へのご褒美、とか30歳記念とかでぐぐったりもしたけど、自分の中でピンとくるものがいいと思った。買い物も、人づきあいも、大事な時は全て直感で選んで来たし、それで間違ったことはなかった。

最初はジュエリーにしようと思って一粒ダイヤを見たりしていたのだけどなかなかピンとくるものがなく。そんな中、発見したのがバレンシアガのバッグだった。

www.balenciaga.com

 

いまだにハイブランド欲がない私が唯一昔から好きだったのがバレンシアガのシティと呼ばれるデザインだった。そして今シーズンに出た水色が超可愛い。財布を探していた時に店員さんから勧められた時に出会い、3回ぐらいお店で見たあとに家でも頭から離れなくなった。昔から唯一憧れていたブランド物を20代最後に買うなんていいじゃないか。覚悟を決めて購入した。

ハイブランド路面店で買い物をするという経験が初めてだったのだけど、想像を超える驚きがあってこれもいい発見になった(これはまた別記事で書こうと思う)。

多分どんな服にも合うと思うのだけど、どうにもこの子を初めて使おうと思うぐらいの気合いの入れるイベントがないため、いまだに袋から出してかわいいーと撫でて匂いを嗅いで戻すだけのものになっている。でも本当に手触りが他では味わえないものだし、見るたびに高揚感が味わえるし、すごい力を持っているなあと思う。

もしかしたら20代の間には使わないかもしれないけど、ブランドものを当然のように買うスタイリッシュお姉さんとブランドを買うごとにきゃっきゃするお姉さんだったら後者になりたいかなあとか思っています。今のところ。