いきなりですがやってみたいと思います。なぜやろうと思ったかって、やっぱり私はアイドルの曲の話をしている時が一番楽しいんだな〜と感じたのだけど、身近にこういう話が伝わる人があまりいないからです…。
地方暮らしにまあまあ満足はしてるけれど、唯一東京が羨ましい〜!と思うのはオタク話が通じる人が多そう、というところですね。と言ってても仕方ないので、インターネットの海に解き放つことにします。
黄色い空でBOOM BOOM BOOM / 黄色5
早速懐かしめの曲ですが30代以上の人は分かりますよね!?シャッフルユニットでここまで知名度を得られてる当時のハロプロは本当にすごい。そして懐かしめと言ったが音楽的には今聴いても全然古くなくてびっくりする。
アイドル曲の醍醐味って「クオリティの高いサウンド×トンチキ歌詞」だと個人的には思ってるのだけど、この曲はそのカテゴリの至高だと思う。あとMVが変(好き)
Aメロのキーボードのバッキングが超かっこいい。「出かけようよ愛の星」の部分のメロディーが大半裏拍でリズム取るの難し過ぎるのに踊りながら完璧にハメてくる凄み、サビはソウルフルに歌い上げても良い(実際このメンバーの歌唱力ならできるはず)のにあえて全ファルセットにする抜け感、ここまでのオシャレさに相反して何言ってるか全然分からない歌詞、最高過ぎる。とにかくAメロのキーボードだけでも弾かせてくれ。
ハロプロ、というかつんく曲ってどこか哀愁漂う曲調がめちゃくちゃ強いなと思う。日本が圧倒的に強いジャンル。サブスク解禁されたし海外でバズる日を心待ちにしている。
エキセントリック / 欅坂46
欅坂46の1stアルバム「真っ白なものは汚したくなる」が名盤過ぎる(名盤過ぎて当時色んな友達に押し付けるように貸していた)。どれかを選ぶのも心苦しいのだけどやっぱり好きなのはこれ。曲も歌詞も振り付けも欅坂の世界観をよく表していて代表曲と言っても良いと思う。MVとパフォーマンス動画、どちらもそれぞれの良さが完凸しているのでセットで見て欲しい。
欅坂の世界観ってどういうものだと考えた時に「無力さ」だと思うんですよね。社会や周囲に対して怒りを感じているけど、拳を振り上げるわけではなくてただ無気力で何もしたくない若者、という感じ。欅坂に限らず秋元康の世界観って「世間から常識を押し付けられるがそれに反発しようとする女子高生」みたいなのが多いのだけど(スカート、ひらりとか、制服のマネキンとか)、その中で一番ハマっていたのが平手友梨奈ちゃんだと思う。当て書きか?と思うぐらい。
ブリッジの部分の「冗談じゃない 興味もない 合わせたくない そんなにあんなに器用じゃない 普通でいることってなんだ 僕は普通と思ってる みんなこそ変わり者だ」のところ、バックのピアノがめちゃかっこいいし、歌詞も秋元康の筆が乗ってますね〜!
パフォーマンスだとこのパートでセンターに平手友梨奈ちゃんがバチっとハマってくるのがかっこいい。MVはこの前後で平成のW渡辺こと渡邉理佐ちゃんと渡辺梨加ちゃんが踏切を挟むシーンがあるのだけど、もう個人的にMV史上に残る名シーンだと思う。大好き。渡辺梨加ちゃんの美しい無表情が狂気すら感じさせる。
(ちなみに今まで何人もの握手会に行ったけど、単純に顔の造形が一番可愛いと思ったのは渡辺梨加ちゃんです。)
あと長濱ねるちゃんもこっちの路線で行くんだ!?と思ったのがこの曲だった気がする。
CO-個性 / FRUITS ZIPPER
FRUITS ZIPPERと言えば世間的にはわたかわかNEW KAWAIIだと思うけど、私が一番好きな曲はこれ。
ビートの気持ち良さ、謎のオーケストラヒットの多用(ライブ音源だとオーケストラヒット抜いてるんですよね、地味な工夫!)、CO-個性(=個性の集まり)と高校生を掛けた歌詞(しかもこれを歌っているメンバーは全然高校生じゃない)、いやー好きですね。これを聞いた時に「 FRUITS ZIPPERって楽曲派やったんや…!」と思いました。
Aメロがポエトリーリーディングっぽいのもビートに上手くハマっていてかっこいい。 FRUITS ZIPPERってメンバーの声に個性があって、聞いているだけで誰の声か分かるのがとても良いんだけど、この曲は特に声の個性が活かされてると感じます。
そしてこの曲も「世間から常識を押し付けられることへの反発」が見て取れる歌詞。でも曲調も相まってポップで軽い印象になっているのが令和っぽい。FRUITS ZIPPERって全体的に令和っぽさを形作ってるアイドルだよなあと思う。
「君のそんなとこ世界一好き」\俺もー!/のコールも決まりやすくて良い。やっぱりアイドル楽曲はコールがあって完成しますからね。
存在してないもの / NMB48(紅組)
まず歌詞が天才過ぎる。私は秋元康の最高傑作を決めるとなったときは「川の流れのように」と「存在してないもの」の一騎打ちだと思っています。色々言われてもやっぱり康の作詞は天才なんよ。タイトルの意味が分かると泣ける。私はもう何度も聞いては泣いた。
音楽も良い。イントロのギターが本当に好き。転調もいかにも感が出ずに力が抜けていて好き。オタクの間では有名な曲だけど世間的には全然知られてないと思うので本当にもっと広まって欲しい曲。
ただ一点文句を言いたいのはMV、どうしてこの歌詞でコメディタッチの逆再生なんだ、いや、理由は分かっている、康の歌詞が間に合わなかったからだ。これは康あるあるで、カップリング曲はだいたい歌詞が撮影に間に合わないので監督が曲の世界観が分からず適当な物語にするのだ。私はもう何年も「康の歌詞が間に合わなかったMV」を肴にすることを趣味にしている。是非皆さんもやってみて欲しい。
あした地球がこなごなになっても / でんぱ組.inc
エモ、エモのかたまり。イントロから「なんか昔こんな曲好きだった気がする」と存在しない記憶が呼び起こされる。MVがまたエモい。ここのメロディーがどうとか、コードがどうとか、歌声がどうとか、そういった要素的なものが全てどうでもよくなって、いい曲〜としか思えなくなる。最近の転調を重ねたり、曲の途中で展開がコロコロ変わったりして脳に刺激を与えてくる曲に慣れてしまった人は是非この曲を聴いて欲しい。アルコールの合間に飲む白湯みたいな感じでスッと体に染み渡る感覚になれると思う。メロディーもシンプルだし、サウンドも軽いし、でもジーンとする。なんか上手く言えないけどとにかく私はこの曲が好きなんです。
でんぱ組はみんな声がものすごく特徴的なんだけど、それをよくこのバラードに落とし込んだなというのにも感動する。
終わりに
いやー楽しかった。とりあえず5曲やってみたけど全然他にも話したい曲がいっぱいある。そもそも今回曲を選ぶのに苦戦しすぎて「K-POP抜き」「男性アイドル抜き」「Perfume抜き」という制約でやってみたので、これらの制約をとっぱらった回もやりたい。